粉飴って知っていますか?
実は、この粉飴は筋トレをしている人で、特に胃腸の弱い人や食の細い人が筋肉をつけるのにおすすめの炭水化物なのです。(つまり、バルクアップしたい人全員におすすめ)
という事で、今回は粉飴の効果や使い方、目安の摂取量やおすすめの飲み方等についてお話していきます。
粉飴とは?
粉飴は澱粉を分解し、さらに粉末化したもので、マルトオリゴ糖を主成分とした糖質のみが原料です。当然、 たんぱく質をはじめ、ナトリウム・リン・カリウムなどの成分もほとんど含まれていません。
澱粉などに比較しても体内への吸収が早く、効率の良いエネルギー補給を必要とする方に適しています。発売以来、数十年の実績があるエネルギー補給食品です。
引用元 http://www.biotechs.co.jp/main/product/konaame.html
あなたは、マルトデキストリンという名前は聞いたことがありますか?
実は、粉飴の原材料はマルトデキストリンなので、粉飴=マルトデキストリンと思ってもらえば良いです。(下記の成分表示の原材料名を見て頂ければ分かると思います)
粉飴の成分と特徴

粉飴は多糖類
簡単に解説すると、粉飴は澱粉(デンプン)を酵素や酸で細かく分解された成分のこと。
つまり、粉飴の元の原料を辿ると、白米やジャガイモ等の食べ物を一緒ということになります。
粉飴は、炭水化物の種類で言うと『多糖類』と言って、いくつものブドウ糖がくっついて出来ている成分です。(白米なども同じ)
効率よく体や脳を動かすエネルギー源になるのは、最終的にはブドウ糖だけなので、沢山のブドウ糖がくっついて出来ている粉飴は、体を動かすエネルギー源にするには最適な食品です。
粉飴と砂糖の違い
先程、粉飴(マルトデキストリン)は、ブドウ糖がいくつもくっついて出来ているものだと説明しましたが、砂糖はブドウ糖1分子(50%)と果糖1分子(50%)の割合で出来ています。
つまり、砂糖(ショ糖)の成分の半分は粉飴と同じデンプンなのですが、砂糖の摂取には問題があって、それは砂糖の成分の半分を占めている果糖。
この果糖は、ブドウ糖よりも早く肝臓で代謝され、中性脂肪を増やしたり、脂肪肝の原因になったり、痛風の原因になったり・・・と、体にとって良くない成分なので、過剰摂取はさけたいところ。
また、砂糖(ショ糖)は、粉飴と比べて10倍ほど甘いので、摂取しにくいという面もあることから、筋トレをする際のエネルギー源としては、おすすめではない、ということがおわかり頂けると思います。
その点、粉飴(マルトデキストリン)は、カロリーで言えば砂糖とほぼ同じ(1g4kcal)になりますが、甘みは少ない為、一度に多く摂取することも可能です。
実際、エネルギー補給の為に病院食として利用されているくらいですから。
粉飴は吸収が早くエネルギーになりやすい
粉飴は、多糖類の中でもお米やうどん等と違って、食物繊維が含まれていないブドウ糖だけがいくつもくっついた食品なので、胃腸に負担をかけること無く、消化吸収が早いのが特徴。
消化吸収スピードは、ブドウ糖よりも少しだけ落ちる為、
「じゃあ、粉飴じゃなくてブドウ糖を摂取したほうが良いんじゃないの?」
という意見もありますが、ブドウ糖は糖質の中で1番細かい分子なので、摂取することで浸透圧が高くなってしまいます。。
浸透圧が高くなると、摂取量にもよりますが、人によっては胃もたれをおこしたり、お腹が緩くなったりする可能性が高いので、ブドウ糖は誰にでもおすすめできるものではありません。(体質的に問題なければ、ブドウ糖を摂取してもOKです)
一方、粉飴はブドウ糖がいくつもくっついて出来ているので、分子数も少なく浸透圧が低い・・・という事は、ブドウ糖よりも胃もたれが起こったり、お腹が緩くなりにくいということになります。
これらの事から、もし摂取するなら粉飴(マルトデキストリン)の方がおすすめです。
※更に胃腸に負担をかけにくいクラスターデキストリンという食品もありますが、少し高価なので、一般人が利用する場合はコストパフォーマンス的にはあまり良くありません。(アスリートにおすすめかな)
粉飴の飲み方・おすすめのタイミング

先程お話したように、粉飴は胃腸に負担をかけずに即エネルギーとして利用されるので、
- 筋トレ中
- 筋トレ後
このタイミングで粉飴を摂取することで、筋トレ中のエネルギー確保や、筋トレ後の筋グリコーゲンの回復に利用され、筋肉をつける効果を最大限まで高めてくれます。(減量中でも、摂取カロリーの収支差を考えて摂取していけば、粉飴は筋グリコーゲンの回復に効果的です)
筋トレ前の粉飴摂取をおすすめ出来ない理由
「筋トレ中と筋トレ後はおすすめなのに、筋トレ前に粉飴は摂取したらダメなの?」
と、疑問に思った人もいるかもしれません。
筋トレ前(直前)に粉飴を摂取すると、血糖値が上がってその血糖値を下げるためにインスリンが分泌され、今度は血糖値が下がります。
要するに、トレーニングが始まるタイミングで低血糖になってしまい、トレーニングのパフォーマンスが下がる可能性があるので、筋トレ前(直前)に粉飴の摂取はおすすめできない、というわけです。
ここで、「筋トレ中は、粉飴を摂取しても低血糖にならないの?」という疑問が湧くと思いますが、その通りです。
筋トレ中は、アドレナリンやグルカゴンなど血糖値を上げるホルモンが沢山分泌されているので、低血糖にならないので、安心して粉飴を摂取することが出来ます。
筋トレ中の飲み方・摂取量の目安
筋トレ中の飲み方でおすすめなのは、BCAAと混ぜて飲んでいく事です。(粉飴を水だけで割って摂取しても良いですが、あまり美味しくないかも・・・)
BCAAは、疲労回復や筋肉痛軽減の効果を体感しやすいので、筋グリコーゲンを回復させる粉飴と一緒に摂取していくことで、筋肥大への相乗効果を期待できます。
BCAAに関しては、下記の記事を参考にしてみてください。
ただし、筋トレ中に粉飴を飲んでいく場合は、
『粉飴の摂取量を水分に対して5%以下にする』
という事をおすすめしておきます。
例えば、1000mlの水で粉飴を摂取する場合は、最高で粉飴の摂取量の目安は50gくらいで、500mlの水で割って飲むなら摂取量は25g以下がおすすめです。
何故、5%以下をおすすめしているか?というと、これは先程話した浸透圧の関係で、濃度を5%以上にしてしまうと、人によっては筋トレ中に胃もたれを起こしたり、気持ち悪くなったり、お腹が緩くなったりする可能性があるからです。
もちろん、人によっては5%以上の粉飴を摂取しながら筋トレをしても、平気な人はいるので、そこは自分の体調や体重の増減に合わせて調整して頂ければ、と。
ちなみに私の場合は、筋トレ中に摂取する粉飴の摂取量の目安は、20g~30gくらいで、600ml~1000mlの水でBCAAと一緒に飲んでいます。(もちろん、摂取量は体の状態や目的に合わせて変えていきます)
※減量中の場合は0〜10gくらいかな。
筋トレ後の飲み方・摂取量の目安

筋トレ後の飲み方でおすすめなのは、プロテインと粉飴を一緒に飲んでいく事です。
プロテインと粉飴を一緒に摂取する事で、筋グリコーゲンの回復をさせつつ、インスリンの分泌によって血糖値が上がり、プロテインで摂ったタンパク質が筋肉として合成されやすくなります。
おすすめのプロテインに関しては、下記の記事を参考にしてみてください。
筋トレ後に摂っていく粉飴の摂取量に正解はありませんが、筋肉をつけていきたい場合は、体重1kgあたり1gの摂取を目安にすると良いでしょう。
体重が60kgであれば、60gという事になりますが、その摂取量で筋肉が付いてこないという場合や、脂肪ばかりついてしまう場合は、粉飴の摂取量を微調整する必要があります。
また、筋トレ後にすぐ食事を出来る状況であれば、粉飴の摂取量を減らしてしっかり食事で炭水化物(白米や餅など)を摂取しても良いですし、そのあたりは自分で調整して頂ければ、と思います。
ちなみに私の場合は、筋トレが終わって20~30分後にプロテインに粉飴を10~30g程混ぜて摂取してから、食事で炭水化物(主に白米や餅)を摂取するようにしています。
あと、筋トレ中〜筋トレ後(3時間以内)にかけて、タンパク質や糖質をしっかり摂取したほうがタンパク質合成に働きやすい、という話を真に受けすぎて、粉飴などの炭水化物やタンパク質を無理やり頑張って摂取すると、脂肪だけがついてしまったり、体調が悪くなったりする可能性があります。
そうならないように、1日全体の食事を通してトータルで摂取カロリーを増やしていく、という考えでいくのが良いと思います。
胃腸の弱い人や食の細い人の活用法
胃腸の弱い人や食の細い人(私は、両方共当てはまります)が筋肉をつけていきたい場合は、粉飴をうまく活用していきましょう。
粉飴は、消化吸収でほとんど胃腸に負担をかけないので、胃腸の弱い人や、普段から食事をしてもすぐお腹が一杯になってしまうような人が筋肉をつけたい場合はうってつけの食品です。
例えば、おにぎりを3個食べるよりも、おにぎり3個分の炭水化物と摂取カロリーを粉飴から摂取した方がお腹に溜まりません。
なので、胃腸の弱い人や食の細い人でも、粉飴を活用する事で多くの摂取カロリーと炭水化物を摂取することが出来ます。
そんな粉飴の摂取していく時におすすめのタイミングは、
- 起床時
- 筋トレ中と筋トレ後
- 間食
あとは、上記の3つのタイミングで摂取していっても、いまいち体重が増えていかない場合は、食事の前に更に摂取することも考えていったほうが良いかもしれません。
ただ、どのタイミングで飲むにしても、粉飴だけを水だけで割って飲むのはあまり美味しくはないので、プロテインやBCAAと一緒に飲むのがおすすめです。
ちなみに、私はプロテインで割って飲むことが多いです。(さすがに水だけで割って飲んだことはないです)
摂取量に関しては正解が無いので、とりあえずは自分の体重1kgあたり、0.5~1gくらいから摂取していって、あとは調整していくのがおすすめ。
目的は、体重を増やすのではなく、筋肉を増やすということを忘れないようにしましょう(じゃないと、粉飴と大量に摂取して脂肪だけ増えることになりますから)
まとめ
粉飴は、胃腸に負担をかけにくく、消化吸収も早い上に砂糖と違って果糖が含まれていないので、筋トレ時のエネルギー確保や、筋肉をつけてバルクアップしたい人にとってはおすすめの炭水化物です。
特に、胃腸の弱い人や食の細い人は、沢山食べようと思っても食べられないことが多いですし、頑張って食べてもすぐ内臓が疲労してしまい、途中から食べられなくなってしまうことが多い。
そんな時でも、粉飴なら消化にほぼ負担をかけずに摂取カロリーを増やして炭水化物も摂取することが出来ます。
そして、結果的に筋肉もついて体も大きくなりやすくなる、というわけです。
ただし・・・
粉飴の1回の摂取量が多すぎたり、内蔵疲労がある状態で摂取し続けると、筋肉よりも体脂肪がつきやすくなってしまうので、そのあたりは体の状態を見ながら摂取量を調整してみることをおすすめします。(人それぞれ摂取量が違うことをよく頭に入れておきましょう)
特に、私のように年齢が45歳以上になってからのバルクアップは、若い人に比べて脂肪がつきやすくなってくるので、摂取量や摂取タイミングはよく考えましょう。
これらの点に注意して、特に胃腸の弱い人や、食の細い人で筋肉をつけてバルクアップしたい人は粉飴を上手に活用してみてください。(もちろん、普通の人にもおすすめです)
粉飴といえば、これ・・・もちろん、私もバルクアップ中は利用してます。
筋肉をつけるためには炭水化物だけではなく、基本的な食事がしっかり出来ていることが重要です。(特に、サプリだけに頼るのはダメ)
という事で、良かったら下記の記事も参考にしてみてください。
この記事が参考になれば幸いです。