最近では、筋トレをする女性も増えてきてプロテインを飲む人も増えたような気がします。
そこで今回は、改めてプロテインを飲むおすすめのタイミングを5つ紹介しようと思います。
ちなみに、誰もがこの5つのタイミングで毎回プロテインを飲まないといけないわけではありません。
人によっては、2つ、あるいは3つのタイミングだけプロテインを摂取したほうが良い場合もある、という事です。
それでは、早速いってみましょう。
プロテインを飲むおすすめのタイミングは?
プロテインを飲むおすすめのタイミングは、
- 起床時
- 間食
- 筋トレ前
- 筋トレ後
- 就寝前
この5つです。
起床時

起床時は、前回の食事(夕食)から間隔が空いている為、体内の栄養は枯渇状態にあることが多いです。
血中のアミノ酸濃度や血糖値も低い状態になっている事が多く、糖新生も起こりやすくなっているので、起床時のタイミングでプロテインを飲むのは良いと思います。
ただし、
- 朝食でしっかりタンパク質を摂取出来る場合
- 普段からプロテインだけではなく、HMBやBCAAも摂取している場合
このような場合は、敢えて起床時にプロテインを摂取する必要はありません。
朝食でしっかりタンパク質を摂取する習慣がある人は、今まで通り卵や納豆、魚や乳製品でも何でも良いですが、しっかりタンパク質を摂取いくと良いでしょう。
また、普段からプロテイン以外でHMBやBCAAも摂取している場合は、そちらを起床時に摂取していくのがおすすめです。
何故なら、HMBやBCAAのほうがプロテインよりも消化吸収が早く、糖新生も素早く抑制しやすくなるから。
もちろん、その後は朝食で食べ物からタンパク質を摂取していきましょう。
話をまとめると、朝食で食べ物からタンパク質をしっかり摂取できない場合、あるいは、そういう状況(朝食を食べる時間が無い時など)になった時は、プロテインを摂取していくと良いでしょう。
ちなみに私も、普段はなるべく朝食で食べ物からタンパク質を摂取するように心がけていますが、あまり食欲が無かったり、朝食を摂る時間が無い時は、朝食代わりにプロテインを飲むようにしています。
補足(血中アミノ酸濃度について)
血中アミノ酸濃度が低い状態というのは、血液中にアミノ酸が少ない為、筋肉が合成されにくい状態のこと。
反対に血中アミノ酸濃度が高い状態というのは、血液中にアミノ酸が多い為、筋肉が合成されやすい状態(あるいは筋肉量を維持しやすい状態)のこと。
間食

間食というと、大体の人は
- 朝食と昼食の間
- 昼食と夕食の間
この2つが間食するタイミングだと思います。
特に、仕事等の関係で昼食と夕食の間が時間が空いてしまう人が多いかもしれません。
このように食事と食事の間隔が空いてしまうタイミングで、タンパク質を補給するためにプロテインを飲むのはおすすめです。
だいたい食事の間隔は、4時間以内に抑えたほうが血糖値も安定しやすいですし、血中アミノ酸濃度も下がりにくくなり、結果的に体脂肪もつきにくくなりますし、筋肉の分解も起こりにくくなります。
もし、食事と食事の間隔が4時間以上空くようなら、間食としてプロテインを摂取していくことをおすすめします。
状況によって、プロテインを飲めない場合(水が無かったり、シェイカーを使えなかったり)もあると思いますが、そういう時はプロテインバーで代用するのも良いでしょう。
筋トレ前

筋トレ前のプロテインは、
『筋トレを始める1時間~1時間15分前』
くらいに摂取するのがおすすめです。
何故なら、プロテイン(ホエイプロテインの場合)を摂取すると、約1時間くらいでアミノ酸血中濃度が高くなるから。
つまり、筋トレを始める1時間~1時間15分前くらいにプロテインを摂取しておけば、筋トレを始めた時には血中アミノ酸濃度は高くなっていて、筋肉が合成されやすくなったり、筋肉分解が抑制されやすい状態になっている、という事です。
こういった事から、筋トレ前(1時間~1時間15分前くらい)にプロテインを摂取するのはおすすめです。(1時間30分前とか、多少時間がズレるのはOK)
ただし・・・
筋トレを始める2時間30分~3時間前くらいに肉や魚など食事からタンパク質をしっかり摂取している場合は、筋トレ前に敢えてプロテインは摂取しなくても良いでしょう。
何故なら、肉や魚は食べてから2時間以上かけて血中アミノ酸濃度を高くするので、筋トレを始める頃には血中アミノ酸濃度は高くなっているから。
この理由から、筋トレ前に食事からタンパク質を摂取していた場合は、敢えてプロテインは摂取しなくても良いかな、と思います。
もし、筋トレ前の食事が5時間前や6時間前など、かなり時間が空いている場合は、血中アミノ酸濃度が下がってしまっている可能性が高いので、筋トレ前(1時間~1時間15分前くらい)のプロテインは、摂取しても良いでしょう。
筋トレ後

筋トレ後のプロテインは、飲むタイミングの中で1番大切。
筋トレをやっている人全員が摂取するべきタイミングと言えます。
実際、筋トレ前後にプロテインを摂取しない場合とした場合で比較したところ、した場合の方が筋肉量の増加がみられた、という研究結果もあるくらいですから。
ただし・・・
よく筋トレ終了直後にプロテインを飲むのをおすすめしているサイトやブログがありますが、筋トレ終了直後にプロテインを飲むのはあまりおすすめしません。
何故なら、筋トレ終了直後は血液がトレーニングした部位(筋肉)に集まっているから。
例えば、脚の筋トレをした場合、筋トレ終了直後は脚の方に血液が集まっています。
食べ物や飲み物を消化吸収する内臓(胃腸など)は、筋肉の一部で、消化吸収するのに充分な血液が必要になります。
つまり、脚の筋トレをした直後は、脚の方に血液が集まっている為、その状況でプロテインを飲んでしまうと、内臓(胃腸など)に血液が少ない状態でプロテインを消化吸収しないといけない状態になります。
そうなると、せっかく摂取したプロテインが消化不良を起こす可能性があるのです。
プロテインは粉末状になっている為、食べ物よりは消化吸収は早いので、内臓の強い人は筋トレ終了直後に飲んでも問題ないかもしれませんが、普通の人や内臓の弱い人はやめておいたほうが良いでしょう。
これらの事から、筋トレ後のプロテインを飲むタイミングでおすすめなのは、
『筋トレが終了してから20~30分程経ってから』
となります。
20~30分程経てば、トレーニングした部位に集まっていた血液も内臓の方に戻ってきますから、そのタイミングでプロテインを飲めば消化吸収してくれやすくなります。
筋トレが終了してから20~30分くらいの時間であれば、
- トレーニングした部位を入念にストレッチをする
- シャワーを浴びる
- 自宅に戻る(ジムに通っていて、自宅までの距離が20~30分以内の場合)
- 雑談をする(ジムに通っていて、仲間や知り合いがいる場合)
こんな感じで過ごせば、自然とプロテインを飲むタイミングになっていると思います。
とにかく、筋トレ後(20~30分後)のプロテインは、1番重要なタイミングなので、ちゃんと摂取するようにしましょう。
補足
もし、筋トレ終了直後に筋肥大や筋肉分解の抑制効果を高めたい場合は、消化吸収に必要が無いBCAAやグルタミンを摂取すると良いでしょう。
で、その20~30分後にプロテインを飲む、という方法がおすすめです。
ちなみに私は、筋トレ終了直後にBCAAやグルタミンは摂取していませんが、本格的に体を鍛えている場合は、実践してみても良いと思います。(筋トレ終了30分後にプロテインとグルタミンを摂取しています)
就寝前

就寝前にプロテインは、時と場合によっておすすめです。
おすすめ出来るのは、
- 夕食から就寝までの時間が空いてしまう場合(4時間以上とか)
- 1日に必要なタンパク質量が足りていない場合
- 内臓の調子が極端に悪くない場合
こんな場合です。
夕食から就寝までの時間が空いてしまう場合(4時間以上とか)
夕食から就寝前までの時間が4時間以上とか空いてしまう場合は、血中アミノ酸濃度が下がってしまっている場合が考えられるので、プロテインを摂取しても良いと思います。
特に、就寝時は成長ホルモンも分泌される為、体内の血中アミノ酸濃度が高いほうが筋肉の合成もされやすくなりますから。
1日に必要なタンパク質量が足りていない場合
1日で必要なタンパク質量が摂取できていない場合は、就寝前にプロテインを摂取して調整すると良いでしょう。
ただし、これは後程の話につながるのですが、就寝前にお腹の調子(内臓の調子)がイマイチだな、と思う時は、無理にプロテインを飲まないほうが良いと思います。
何故なら、そういう状況でプロテインを摂取しても、いつもよりも吸収率が落ちたり、余計に内臓が弱ってしまう可能性があるから。
内臓の調子が極端に悪くない場合
就寝前に内臓の調子が良い状態であれば、普通にプロテインを飲んでいくのはアリです。
ただし、就寝前に内臓の調子がすこぶる悪い状態、例えば、
- 1日を通してお腹が重くて就寝前も重い
- 1日を通していつもよりも食べていないのにあまりお腹が空かなかった
こんな日の就寝前は、プロテインを飲まないほうが良いと思います。
内臓も筋肉ですから疲労している時もあります。
同じ量で同じ食べ物を食べても、消化吸収するのに3時間かかる時もありますし、5時間かかる時もあります。
内臓の調子が良くない状態で、就寝前にプロテインを飲んだとしても、内臓が更に疲れてしまい、翌朝になって
- 眠りが浅くて熟睡出来なくて体がだるい
- 更にお腹が重くなって全然お腹が空いていない
こんな状態になる可能性もあります。
つまり、内臓が弱っている状態でプロテインを飲むと、飲んだプロテインの消化吸収にエネルギーを使い過ぎて、体の疲労回復にエネルギーを注げなくなり、結果的に翌日も体調が良くない日になってしまう可能性があるということ。
そうなれば、代謝も下がりやすくなりますから、筋肥大も脂肪燃焼もしにくいコンディションになっていきます。
そうならないように、就寝前の時点でお腹が重かったり、体調が良くないと感じている時は、内臓を休める為にプロテインの摂取をやめてみても良いでしょう。
1日くらい就寝前にプロテインを飲まなくても、筋肉がどんどん分解されて減るわけではありません。
それよりも、早く内臓の状態をベストコンディションにして、栄養をしっかり吸収してもらう環境を作ることの方が大切です。
というわけで、もし就寝前にあまりにもお腹が重かったり、内臓の調子が悪かったりした場合は、プロテインを飲むのを控えたほうが良いと思います。
プロテインの1回の摂取量

プロテインの1回の摂取量は、現時点の情報だとタンパク質換算で、20~40gがおすすめ。
「タンパク質の合成は最大で20gしか出来ないので、1回の摂取で沢山摂るのは無駄です」
という話が出回ったことがありますが、あれは嘘です。
最近だと、1回の摂取量を40gにしたら最大のタンパク質合成がされた、という研究結果も出ているので、20g以上摂取しても全く問題ありませんし、普段からプロテインを摂取している人なら20g以上摂取しても良いでしょう。
ちなみに、プロテインの1回の推薦摂取量は、筋肉量が多い人も少ない人も一緒で20~40gで良い、との事。(研究結果では、筋肉量が多い少ないは関係無いそうです)
また、若い人よりも、高齢者の方がプロテインの1回の摂取量を多くした方がタンパク質合成は高くなった、という結果もあるので、年齢を重ねる度にプロテインの1回の摂取量は、増やしていったほうが良い結果になるかもしれません。(もちろん、体調も考える必要があるので、これが完璧な正解ではありません)
ただ、一度にタンパク質を沢山摂取すると、中には体調が悪くなる人もいますから、最初は20gから始めて、体の反応を見ながら徐々に増やしていくのが良いと思います。
例えば、今までプロテインをあまり摂取した事がない高齢者がいきなり40gとか摂取したら、それはさすがに良くないですから。
まとめ
今回は、プロテインを飲むおすすめの飲むタイミングは5つありますよ、という話をしてみました。
それは、
- 起床時
- 間食
- 筋トレ前
- 筋トレ後
- 就寝前
この5つでした。
この5つのタイミングは、確かにおすすめなのですが、誰もが全てのタイミングでプロテインを摂取する必要は無い、という話もしましたし、一番重要な摂取タイミングは筋トレ後(20~30分程経ってから)という話もしました。
また、いくらおすすめのタイミングでも、飲んだプロテインがしっかり消化吸収して栄養(筋肉)となってくれなければ意味がないですから、内臓が疲労している時や、体調が悪い時は、プロテインを控えた方が良いかも・・・という話もしました。
人間の体は、いつでもベストコンディションではありませんし、常に体内で破壊と再生を繰り返し、代謝しています。
なので、なるべくスムーズにプロテインが吸収され、タンパク質が合成されるタイミングで摂取できるようにしていきましょう。
この記事が参考になれば幸いです。