ここ数年で爆発的な人気になっているのが、かっこいい体を競う大会のフィジーク(PHYSIQUE)です。
最近では、かなり盛り上がってきているので、今回はフィジークって何?というところから、ボディビルとの違いや食事メニューについても言及しつつ、人気選手も紹介していこうと思います。
フィジークとは?
今までは、体を競う大会としては、ボディビルくらいしかありませんでしたが、数年前から爆発的な人気になったのがフィジーク(physique)です。
フィジークとは、ボディビルと違った新しいカテゴリーで、
- ある程度の筋肉量が必要
- 逆三角形の体型(肩と背中の広がりは重要)
- 絞れたウエスト
- 絞りがポイント
- ポージングが大事
- 下半身はあまり評価に入らない
- 顔の表情やヘアスタイルも審査対象
このような特徴があります。
ある程度の筋肉量が必要
フィジークは、ボディビル選手のようなバルク(筋肉量)は必要ありませんが、ある程度の筋肉量が必要です。
ただ、ここ最近では逆三角形の体型でウエストも細く、絞れていたとしても、バルク(筋肉量)が無い人は、上位に食い込めないようになってきています。
海外のトップフィジーク選手は、ほとんどボディビル選手に近いようなバルク(筋肉量)を持っていますから、日本のフィジークも近いうちにそうなってくるのかもしれません。
逆三角形の体型(肩と背中の広がりは重要)

フィジークでは、バルク(筋肉量)がある程度必要だ、という話をしましたが、あまりにもバルク(筋肉量)が大きすぎると、審査で減点される可能性が出てきます。
ただ、それなりにバルク(筋肉量)があって、丸みを帯びた肩と背中に広がりがある選手は、フィジークではかなり有利だと思います。(今までの大会での上位選手を見るとそう思います)
ですから、フィジークの大会で上位を狙いたい場合は、肩と広背筋は、強化部位になるでしょう。
もちろん、バランスは大切なので、他の部位の発達が弱い場合は上位には食い込めませんが・・・。
絞れたウエスト
先程の逆三角形の体型で言及したことに繋がりますし、上記の画像でも確認できると思いますが、バルク(筋肉量)があったとしても、逆三角形の体型ではなく、寸胴な体型だと上位にはいけない印象があります。
骨格(才能)にもよりますが、絞れたウエストの人は上位に食い込んでいる傾向にあるかな、と。
絞りがポイント

これは、ボディビルにも言えると思うのですが、バルク(筋肉量)があっても、絞れていない(体脂肪率が高い)状態だと上位にはいけません。
絞れている人だと体脂肪率が3〜4%くらいですから、上位を狙いたいならそのくらいを目指して絞る必要があります。
ただ、そこまで絞ると生命に関わる一歩手前であり、超不健康な状態ですから、一般人にはおすすめできないですけど・・・。
ポージングが大事
もし、同じようなバルク(筋肉量)でウエストも絞れていて、体型的にはほぼ同じような選手がいた場合、ポージングがうまいか下手で順位がかなり変わってくると思います。
ポージングも審査対象に入っているので、自分の筋肉やプロポーションをより良く見せられるようなポージングが出来る人は、ポイントも高くなりやすいでしょう。
下半身はあまり評価に入らない
フィジークでは、サーフパンツを着用して審査をする為、脚のカットや筋肉量は、ほぼ審査対象に入っていないようです。
かといって、脚を鍛えないと体全体(胸や背中など)も大きくなりにくいですし、そもそも脚が細かったらバランスが悪く、見た目があまりよろしくありません。
ですから、フィジークの選手のような体型になりたい場合は、脚の筋肉が審査対象から外れていたとしても、脚のトレーニングはガッツリやっていくことをおすすめします。
ヘアスタイルやサーフパンツが審査対象
どこまでが影響するのか?は、ジャッジしか分からないところですが、フィジークでは、ヘアスタイルやサーフパンツのデザインも審査対象に入るようです。
なので、フィジークの大会当日には、ヘアスタイルもバッチリ決めて、自分に似合うサーフパンツをチョイスすることも必要だと思います。
顔の表情や笑顔も審査対象?

顔の表情や笑顔も審査対象に入ると言われています。
もし、顔の良さも審査対象に入るのなら、常に笑顔が素敵なイケメンは既にポイントが高いことになるので、有利になるのは間違いありません。
実際、歴代のフィジークチャンピオンはイケメンが多い気がするから、顔も審査基準に入っているのでは?(これは謎です)
逆に、緊張し過ぎで顔がこわばり、笑顔が全くない人は、マイナスポイントになりそうなので、気をつける必要がありそうです。
フィジークとボディビルの違い

先程のフィジークのところの説明である程度話してしまった部分もありますが、フィジークボディビルの違いというのは、
- バルク(筋肉量)
- ウエストの絞りが必要かどうか?
- 着用パンツやヘアスタイルも審査対象になるかどうか?
- 脚が審査対象にあるかどうか?
このあたりになるでしょう。
バルク(筋肉量)

基本的にボディビルは、バルク(筋肉量)は大きければ大きいほど良い傾向にありますが、フィジークはバルク(筋肉量)がありすぎると、マイナスポイントになる可能性もあります。
ただ、ボディビルもバランスは大切みたいです。(ある一部の筋肉の部位だけ発達しているのはNG)
ウエストの絞りが必要かどうか?
絞り(体脂肪率の低さ)に関しては、ボディビルもフィジークも重要ですが、ウエストの絞りは、ボディビルはフィジークほど重要ではない印象です。
着用パンツやヘアスタイルも審査対象になるかどうか?
ボディビルではパンツ(ボディビルパンツ)や、ヘアスタイルは審査対象にならないですが、フィジークでは審査対象になります。
脚が審査対象にあるかどうか?
フィジークでは、サーフパンツを着用するので脚はほとんど審査対象にならないですが、ボディビルの場合は、脚の筋肉も審査対象になってきます。
ボディビルの場合は大きい脚であり、カットも入っている必要があります。
フィジークの大会
日本の有名な団体だと
- JBBF
- NPCJ
- ベストボディジャパン
- サマースタイルアワード
等がありますので、フィジークの大会に参加したい場合や、応援に行きたい場合は、団体の公式サイトで確認してみると良いでしょう。
ちなみに、日本でトップクラスのフィジーク選手が集まると言われているのは、JBBFのオールジャパンメンズフィジークです。
フィジークの以外のカテゴリー

最近だと、フィジーク以外でも、色々なカテゴリーが生まれています。
例えば、NPCJでカテゴリーを見てみると、ボディビルを除いた場合、
- メンズアスリートモデル
- メンズフィットネスモデル
- クラシックフィジーク
- ウィメンズアスリートモデル(女性)
- ビキニ(女性)
- フィギア(女性)
参考 NPCJ公式ページ
このようなカテゴリーをに分かれています。(2017年8月の時点)
フィジークに参加する場合だと、ある程度のバルク(筋肉量)が要求されるので、まだそこまで筋肉量は無いけど大会に参加したい場合、最初はフィットネスモデルやアスリートモデルに挑戦するのが良いでしょう。
女性にも3つほどカテゴリーがあり、本格的に鍛えている女性は、ビキニあたりから挑戦する人が多いかもしれません。
筋トレ歴の浅い女性が参加したい場合は、最初はウィメンズアスリートモデルから挑戦すると良いでしょう。
また、ファミリーフィジークや、キッズフィジークなど、家族も参加できるようなカテゴリーもあるので、今後もフィジーク人口が更に増えてくる可能性は高いです。
フィジークの人気選手
フィジークの選手の中で、トップクラスの人気を誇る選手を3人紹介します。(ユーチューバー限定)
カネキンさん(金子さん)
正直、フィジーク選手の人口を爆発的に増やした1番の立役者は、カネキンさんではないか、と私は思っています。
私は、カネキンさんがユーチューブのチャンネルを始めた初期から見ていますが、登録者数が伸びるに従って、フィジーク自体も盛り上がってきました。
そうを考えると、カネキンさんに憧れて筋トレを始めた人が沢山いて、その人達がフィジークに挑戦し始めたんじゃないか、と。
フィジーク選手としての知名度も多分ナンバーワンなのがカネキンさんで、2016年のNPCJフィジークでは優勝もしています。
Jin さん(小池さん)
カネキンさんよりも、1つクラスが上(身長別で)ですが、フィジークの中でトップクラスのバルク(筋肉量)を誇るのがJinさんです。(ボディビルにも挑戦できる筋肉量)
Jinさん自身は、2016年のNPCJフィジークでも優勝する実力もあり、ユーチューブも始めたことで、更に人気になっている選手の1人。
ベンチプレスで180kg挙げる圧倒的なパワーがあるので、今後は更に進化していくのではないでしょうか。
Shoさん(ショウさん)
Shoさんは、九州地方の選手ですが、ユーチューブで論理的にトレーニング種目や食事の解説をすることで、人気を集めているフィジークの選手です。
実力も九州地方ではトップクラスで、実際に優勝している実績もあります。
日本クラスで言うと、あと少しというところなので、今後に期待したいところ。
ただ、Shoさんはフィジーク選手としてユーチューブの動画の中では、筋トレ初心者や中級者に対して、1番クオリティの高い動画をアップしているんじゃないかな、と個人的には思います。
Shoさんの動画で学びながら筋トレや食事調整をしたら、センスの良い人ならそれだけでかなり良い体型になるんじゃないか、と。
フィジーク選手の食事
フィジーク選手の食事メニューや食事内容に関しては、人それぞれ違ってくるので、正解はありませんが、方向や目安みたいなものはある程度示せるので、そのあたりを解説しておきます。
また、基本的にフィジークの選手は大会に出場するために減量する時期と、大会が無くてバルクアップする増量期に分けて、食事メニューや食事内容を決めている人が多いと思います。
糖質(炭水化物)

減量期は、
- 玄米
- オートミール
- 雑穀米
- ソバ
- パスタ
などを食べる人が多いと思われますが、増量期に限っては、ラーメンや甘いモノ、ジャンクフードも含めて何でも好きな糖質を食べまくる人もいるようです。
バルクアップするために粉飴をよく摂取する人もいるみたい。(特に食が細い人)
また、中には1年中ジャンクフードをあまり食べないで、クリーンな食事(甘いものや悪い脂質を摂らない)をするフィジークの選手もいるようです。
タンパク質

減量期は、以下の記事で紹介しているモノを主に食べていると思います。
バルクアップ中は、タンパク質が入っている食べ物であれば、例えば、脂の乗ったステーキや焼肉、揚げ物など、何でも食べる人が多いかもしれません。
消費カロリーよりも、摂取カロリーを増やさないと筋肉はつかないですから。
ただ、あまり適当な食事をしていると、筋肉ではなく、脂肪ばかりついてしまう可能性が高くなるので、そこらを気をつけて食事をしているフィジーク選手もいると思います。
あと、プロテインは定期的に摂取している人がほとんどではないでしょうか。
脂質

フィジークの選手にとって、減量期の脂質はケトジェニックダイエットをしていない限り、摂取には気をつけないといけない栄養素。
増量期は、あまり良くない脂質(トランス脂肪酸や、飽和脂肪酸)を気にせずに摂取する人もいますが、減量期だとそうはいきません。
健康的にも脂肪燃焼にも良い脂質(オリーブオイルやナッツ類、青魚など)を適量摂取する生活になります。
また、減量期に脂肪燃焼の効果を期待して、CLA(共役リノール酸)のサプリも利用するフィジークの選手もいると思います。
ビタミン・ミネラル

ビタミン・ミネラルは、基本的に野菜やキノコ類、海藻類を適量食べていくのですが、このあたりはフィジークの選手じゃなくても、筋トレをしたり、ダイエットをしたりしている人だったら食べていくのが常識になっています。
例えば、減量期だったら、
- ブロッコリー
- キャベツ
- トマト
- エノキ
- メカブ
などなど。
また、減量期の場合、体が大きく筋肉量が多いフィジークの選手は、ビタミン・ミネラル不足になりやすい可能性があるので、マルチビタミン&ミネラルを積極的に摂取している人も多いみたいです。
中には、増量期も減量期も関係なく、1年を通して食事とサプリメントの両方からビタミン・ミネラルを摂取しているフィジーク選手もいるのではないでしょうか。
ビタミン・ミネラルは、そのくらい重要な栄養素ですから。
あと、詳しい減量期や増量期の食事メニューなどに関しては、先程、人気のフィジーク選手として紹介したShoさんが動画を挙げてくれているので、こちらを参考にするがおすすめです。
まとめ
さて、今回は、
- フィジークって何?
- フィジークとボディビルの違い
- フィジークの大会やカテゴリー
- 人気のフィジーク選手
- フィジークの選手の食事
これらについて言及してきました。
現在は、個人のパーソナルジムも増えて、本格的に筋トレをする男性も女性も増えてきて、フィジークという競技が盛り上がってきている状況。
体を鍛える事は、無理さえしなければ健康にも繋がるので、もっとフィジークも含めて筋トレの文化が広まればいいな、と思っています。
ただ、大会に出るための減量はあまり健康的とは言えないから、そこは微妙だけど・・・。
でも、運動を何もしないで、好きなものを食べまくる生活よりも遥かに健康的ですし、フィジークの選手を目指すような人が増えれば、生活習慣病(糖尿病など)かかる人も減る確率も高くなるはず。
結果的に医療費も抑えられて自身の節約にもなりますし、日本全体の医療費の削減にもなるかもしれません。
そう考えると、フィジークの選手を目指すほど筋トレをガンガンやるところまでいかないにしても、定期的に筋トレをする文化だけでも広がってくれると良いな、と思います。
この記事が参考になれば幸いです。
PS
現在の日本は、海外と比べるとまだまだマッチョの文化ではありませんが、フィジークが人気になってきたことにより、今後は少しずつマッチョ自体が浸透してくるかもしれません。
と言っても、日本は海外と違って独特な文化が根強く残っていて、ジャニーズのような顔立ちや体型が今でも女性に人気なのが現状。
個人的な意見としては、これからフィジーク体型は男性からは人気になると思いますが、女性にはそれほど人気にはならないかな、と。
ある一部の女性からは、多少は人気になるかもしれないけど、やっぱりしばらくはジャニーズ系には勝てないと推測しています。