筋肉をつけていく増量期は、ある意味減量期よりも難しいと思っている人がいるのは事実。(実は私もその中の1人)
増量期と言っても、何も考えずにカロリーが高いけど、栄養があまり無いジャンクフードや、カロリー密度が高い菓子パンやスイーツを食べても、筋肉よりも体脂肪が増えやすくなります。
ただ、これだと後からダイエット(減量)が大変になるだけ。
私も、筋トレを始めた頃にこういう状況になったことが1回あるのですが、この時に
「増量期の時は、どのくらいまでだったら体脂肪率を増やしても良いのか?上限の目安や最適な期間はあるの?」
という疑問が浮かんだことがあります。
それから、本や自分の体験から色々と学びました。
そこで、この記事では増量期で体脂肪率の目安(上限)と期間について言及しつつ、食事の考え方やメニュー、筋トレを紹介していこうと思います。
増量期で体脂肪率の目安(上限)
増量期で筋肉をつけていく時の体脂肪率の目安(上限)は、『15%』です。
何故、増量期で体脂肪率の目安(上限)を15%くらいおすすめなのか?というと、
『体脂肪率が高い状態での増量は、筋肉よりも体脂肪が増える割合が高くなるから』
です。
例えば、筋トレなどの運動をした後(3時間くらい)は、インスリン感受性が高まっていて、摂取した栄養が脂肪蓄積よりも、筋肉合成されやすくなっています。
しかし、体脂肪率が高めで筋肉が少ない人は、そういう状態でもインスリンが脂肪の蓄積に働く割合が多くなってしまうのです。
逆に、体脂肪率が低めで筋肉が多い人は、インスリンが筋肉合成に働く割合が多くなり、結果的に、なるべく体脂肪をつけずに筋肉をつけていける確率が高くなるのです。
これらの事から、腹筋が見えなくなるかどうか?の境目だと言われている体脂肪率が15%くらいを目安(上限)に増量していくのがおすすめとなります。
また、あまり体脂肪を増やすような増量の仕方(何も考えずに食べまくる)をすると、後でダイエット(減量)が大変になる、というデメリットがあります。
結局、体重をどんどん増やしたのは良いけど、増えたのは体脂肪ばかり・・・・そして、ダイエット(減量)をしてみたら、筋肉が全然残らなかった、なんてことになりかねません。
なので、このあたりをよく考えて増量していくことが重要です。
ただ、今まで増量をしたことが無い若者で、普段から少食だという場合は、1回くらいは体脂肪率とか関係なく、ガンガン食べて体重を増やしていくのもアリです。
若者は代謝が高いので、ある程度体脂肪がついてもすぐ落とせますから。
逆に、私を含めた40歳以上の方は、増量期の体脂肪率の目安(上限)は、15%くらいにしていくのが無難かもしれません。
実際に私も増量をする時は、体脂肪率が15%以上にならないように考えながらやっています。(人にもよりますが、腹筋が見えているちうちはOKという感じ)
増量期の期間

増量期の期間に関しては正解はありませんが、しっかり増量したい場合は、短期間(2週間〜1ヶ月とか)よりも、3ヶ月くらいは設けた方が良いかな、と思います。
そして、出来れば『1ヶ月で○kg増やす』といった目標を立てるのがおすすめ。
もちろん、筋肉を増やすのが目的なので、栄養のない食べ物ばかり食べたり、1食でドカ食いしたりしないようにしましょう。
増量期の食事の考え方
増量する時の体重増は1週間スパンで見る
内蔵が強くて沢山食べられる人は良いのですが、食が細い人はなかなか体重が増えないので、毎日頑張って食べようをする人が多いと思います。
しかし、毎日無理して食べ続けていると、内臓が疲労してしまい、ますます食べられなくなる可能性が高い為、毎日頑張って食べる必要はありません。
胃腸の調子が良い時に、腹一杯になる直前でやめるくらいの状態を作っておいたほうがトータルで1日の摂取カロリーを増やせることにも繋がります。
例えば、、1ヶ月で1kg以上増やすという目標を立てているのであれば、1週間で250g増やす、という感じでやっていくと良いでしょう。
食事回数を増やす
これは、減量の時にも言えることなのですが、食事の回数を増やしたほうが内蔵も疲労しにくく、摂取した栄養が吸収されやすくなります。
更に、少食で摂取カロリーを増やせない人は、食事回数を増やしたほうが1日の摂取カロリーを増やしやすくなるでしょう。
もちろん、普段から沢山食べられる人も食事回数を増やしたほうがなるべく体脂肪をつけずに筋肉をつけることにも繋がるので、実践していくことをおすすめします。
間食で、プロテインやプロテインバーなどを活用して、摂取カロリーを増やすのもおすすめですよ。
PFCバランスは?

PFCバランスに関しては、基本的に、
- 高タンパク質
- 高炭水化物
- 低〜中脂質
とにかく、米でも麺類でもパンでも良いので、ガッツリ炭水化物を摂取しつつ、タンパク質(肉、魚、卵など)もしっかり食べていきましょう。
増量期で、筋肉をつけるのにタンパク質と炭水化物は非常に重要ですが、脂質は良質な脂質以外は体脂肪が増えやすくなる要因にもなるので、あまり摂取しないほうが良いでしょう。
EPAやDHAを含む魚類(サーモン、サバ、イワシなど)や、ナッツ類などは、増量期で筋肉をつけるのに重要な栄養素なので、出来れば食べていくと良いと思います。
もし、良質な脂質を食べ物から摂取出来ない場合(好きじゃないとか、食べられない状況)は、フィッシュオイルを摂取していくのもアリです。
また、揚げ物やジャンクフード、スイーツ全般に含まれる飽和脂肪酸やトランス脂肪酸は、体脂肪が増えやすくなるので、食べるならほどほどにするのが良いでしょう。
増量期の食事メニューについて

増量期の食事メニューに正解はないので、基本的に好きなものを食べていくと良いでしょう。
ただし、食事をする際は、
- 1回の食事の摂取カロリーは極端に高くしない
- 1回の食事で大量の脂質を摂取しない
- タンパク質は毎回の食事でこまめに摂取する
また、筋肉を効率良く増やしたい場合や、普段から食が細くてなかなか摂取カロリー増やせない場合は、サプリを活用していくことをおすすめします。
増量期の食事メニューや、増量期でのサプリ活用法については、下記の記事を参考にしてみてください。
増量期の筋トレについて
まず、増量期で筋トレをしていく時に大切なのは、
- 漸進性過負荷の原則を基本としてトレーニングする
- なるべく高重量でやる
漸進性過負荷の原則を基本としてトレーニングする
漸進性過負荷の原則というのは簡単に言うと、
『少しずつ負荷を上げていって、その負荷に体を慣れさせていくこと』
です。
負荷の上げ方は、重量を増やしたり、セット数を増やしたりインターバルを短くするなど全部で5つほどありますが、1番効果的だと言われているのは、
『少しずつ重量を上げていく』
ということです。
ただし、目的の部位に負荷が乗らないフォームで重量を上げていっても筋肉もつきにくいですし、怪我のリスクも上がります。
なので、なるべく鍛えたい部位に負荷が乗るような正しいフォームで徐々に重量を上げていくように心がけましょう。
漸進性過負荷の原則の詳しい解説については、下記の動画が参考になると思います。
コンパウンド種目(多関節種目)を高重量でやる

コンパウンド種目(多関節種目)とは、名前の通り2つ以上の関節動作が含まれる筋トレの種目のこと。
2つ以上の関節が動作することで、多くの筋肉が使われる事になり、高重量を扱いやすいといった特徴があります。
増量期は、体内に栄養も充満している状態ですから、一度に多くの筋肉を刺激できるコンパウンド種目(多関節種目)は筋肉を効率良く増やすのにピッタリ。
コンパウンド種目(多関節種目)で代表的なのは、
- スクワット
- デッドリフト
- 懸垂(チンニング)
- ベントオーバーローイング
- ベンチプレス
- ダンベルプレス
- ショルダープレス
これらの種目をなるべく正しいフォームで、なるべく自分にとって高重量を扱っていくことをおすすめします。
補足
増量期は、有酸素運動は必要無いという考え方が一般的ですが、軽く有酸素運動をすることによって、疲労回復を促進して良い結果に繋がる場合もあります。
有酸素運動が好きな人は、たまに取り入れてみるのも良いでしょう。(短時間でOK)
休養は重要です

これは、増量期に限った話ではありませんが、休養をしっかり取ることはかなり重要です。
食事でしっかり栄養を摂っても、筋トレでしっかり目的の部位に刺激を与えても、疲労した体を回復させないと筋肥大の効率が悪くなります。
栄養もしっかり摂って、筋トレもしっかりやっているのになかなか筋肥大しないのは、疲労回復が間に合っていない可能性が高いので、睡眠時間をしっかり確保しましょう。
おすすめは7時間以上ですが、最低でも6時間は取りたいところですね。
まとめ
今回は、増量期で体脂肪率の目安(上限)と期間について言及しつつ、食事の考え方やメニュー、筋トレを紹介してきました。
増量期で体脂肪率の目安(上限)は15%くらい。
私自身、体脂肪率の上限の目安を15%にして、増量に取り組んだ結果、まだ腹筋が見える状態で、良い感じで筋肉がつきました。
また、増量期を設ける期間は自由ですが、しっかり増量したい場合は短い期間ではなく、せめて3ヶ月くらいは設けると良いかな、と思います。
食事や筋トレに関しては、基礎的な事を頭に入れて実践しながら、その時の体の状況に合わせて、臨機応変に対応していくほうが体脂肪を増やさずに筋肉をつけることに繋がると思います。
もし、減量期に入った場合は、下記の記事も参考にしてみてください。
この記事が参考になれば幸いです。