体重幅の大きいダイエット(5kg以上)をすると、大体の人は停滞期というものを体験します。
この記事では、ダイエット中に起こる停滞期の乗り換え方や脱出方法、チートデイの必要性についても言及していこうと思います。
その前に、まずダイエット中に停滞期がくるメカニズムについて解説しておきます。
ダイエット中に停滞期がくるメカニズム
ダイエット中に停滞期がくる理由は、人間にはホメオスタシスという機能が備わっているからです。
ホメオスタシスは恒常性維持機能とも言われていますが、簡単に説明すると、
『体の生理的状態を一定に保つ機能』
です。(元に戻ろうとする機能とも言えます)
ちなみに、ダイエットには直接関係ありませんが、人間の体はホメオスタシスの機能によって、体温や血糖値、浸透圧なども一定に保たれています。
ダイエット中に停滞期がくるのは、
- 食事量が減ったり偏った食事で栄養不足になる
- 運動量が増えることで体力のキャパを超える
- 疲労の回復が追いつかなくなる
ホメオスタシスは、人間の生命の危機に働く機能(体重を減らすという側面で見た場合)なので、体に生命の危機だと感じさせないことが停滞期を脱出するためには必要です。
停滞期を脱出するためには、体に
「栄養もちゃんと入ってくるし、肉体の危機も大丈夫」
と思わせることが重要です。
停滞期の乗り越え方・脱出方法
現状を把握する

まず、停滞期だと感じた場合、現状を把握することが大切です。
人間は、自分ではちゃんと目的に沿って行動しているつもりなのに、実際は目的からズレた行動をしていることがあるからです。
例えば、食事で脂質をちゃんと○○gくらいに抑えていたつもりだったのに、実際は思っていた以上に摂取していた・・・なんてこともあります。
それだと、体重が減らない可能性は高くなるので、まずは現状を把握しましょう。
食べている食事内容や量、運動量や睡眠時間なども1週間スパンくらいで見直してみてください。
もし、ズレた行動をしていた場合は、一旦修正してみて様子を見てみると良いでしょう。
睡眠時間を増やす

停滞期の乗り越え方として効果を期待出来るのは睡眠時間を増やすことで、理由は疲労を抜くためです。
睡眠時間が少ない場合、ちゃんと疲労が回復がされないことが多々あります。
特に、ダイエット(減量)をしている時は、食事量も少なくなり、栄養不足によって体の回復も遅れがちになります。
体(筋肉も含む)を回復させるには睡眠が1番なので、一時的に睡眠時間を増やすことで停滞期を脱出できる可能性があります。
目安としては、1〜2時間ほど睡眠時間を増やして様子をみてみると良いでしょう。
運動量を減らす(数日やめるのもあり)
運動量を減らすことで、今まで溜まってしまって抜けなかった疲労が回復したり、その日に溜まった疲労も翌日には抜けやすくなります。
更に、数日〜1週間ほど完全に運動をやめて、体から完全に疲労を抜くようにしてみる、という方法もおすすめです。
実際、回復が追いつかないくらい疲労が溜まっているにも関わらず、それに気づかずにガンガン運動をやってしまっている人もいるので、人によっては一時的に運動をやめてみるのも良いでしょう。
運動を減らしたり、休んだりして再び体重が減るパターンもありますから。
運動の種目や種類を変える
今までしてきた運動をやめて、違う運動に切り替えることで、体に刺激が入って停滞期を脱出できる場合もあります。
例えば、今まで筋トレをしてきたけど、有酸素運動に切り替えてみるとか・・・(逆のパターンでもOK)
また、筋トレの種目を変えたり、有酸素運動の強度を変える(ウォーキングからジョギングに変える)というのもアリです。
食事量を増やす(栄養確保)

停滞期の乗り越え方として、1番効果が高いのは食事量を増やすことだと思います。(統計は取っていないけど、可能性は高いと思います)
大抵の人は、停滞期になっている時の食事内容を見てみると、明らかに栄養不足になっていることが多いです。
特に、連日に渡って基礎代謝以下の摂取カロリーしか摂取していない人は、完全に栄養不足。(特に、炭水化物の摂取量が少ない人が多い)
それだと、代謝が下がっているのは確実ですし、筋肉も減りやすくなってしまうので、一旦食事量を増やして栄養を確保すると良いでしょう。
また、基礎代謝以上の食事量を摂取している人でもタンパク質ばかり摂取して、炭水化物の摂取量が少ない人は、停滞期に陥りやすいです。
ケトジェニックダイエットの実践者ではなく、低脂質ダイエットをしている人は、炭水化物の摂取量を増やすことで、停滞期を脱出できる可能性があります。
炭水化物の摂取量を増やす時は、場合によってタンパク質の摂取量を減らしてみても良いかもしれません。
最近は、糖質制限が流行っていることもあって、タンパク質の摂取量ばかり多くしてしまう人がいますが、ダイエット(減量)をしていく上で炭水化物はすごく重要です。(脂肪を燃焼させるエネルギーになるから)
もし、現時点で栄養不足(摂取カロリー不足)や、炭水化物不足で停滞期かもしれないという場合は、しっかり栄養を確保してみてください。
栄養不足を解消するために、おすすめの食材は、
- 白米・玄米・ソバ・オートミールなど
- 脂質の少ない肉・サーモン・卵・納豆など
- 青魚・オリーブオイル・クルミなど
ちなみに、私の場合は少しでも体重の減りが滞ってきたら、すかさず炭水化物の摂取量を増やして体の反応を見るようにしています(これでうまくいくことが多いです)
ダイエット中のチートデイは必要?
必要なタイミングであれば、チートデイは入れたほうが良いですが、なるべく無いほうが良い、というのが回答になります。
基本的に、チートデイというのは事後処理です。
停滞したかな?体重がいまいち落ちないな、という状態になってから、
- 1日だけ好きなものを好きなだけ食べる
- 1日だけタンパク質と炭水化物を好きなだけ食べる
- 1食だけ好きなもの、あるいは炭水化物とタンパク質を好きなだけ食べる
チートデイを実践して、その後の体重が良い感じで減ってくるのであれば良いのですが、そうではない場合は目も当てられません。
体重が停滞したからと言って、チートデイを実践すれば、誰もが必ずうまくいくわけではないことを考えると、出来ればチートデイを実践しなくても、体重を落とせたほうが良いと思います。
もし、チートデイをやるにしても、なるべく少ない回数で体重を減らせたほうが良いということです。
私自身、減量中はなるべくチートデイが無いように食事の調整をしています。
チートデイを入れるというのは、自分で『減量が上手ではない』と言っているようなものだと解釈しているので、もしチートデイを入れたとしても、最小回数に抑えるようにしています。
ちなみに、自ら計画的にタンパク質の摂取量を増やす日を作ったり、炭水化物の摂取量を増やす日を作ったりするのはチートデイには入れていません。(これは事前準備ですから)
まとめ
この記事では、ダイエット中に起こる停滞期の乗り換え方や脱出方法、チートデイの必要性について言及してきました。
まず、人間の体はホメオスタシスによって、常に一定に保たれている(あるいは、元の状態に戻る機能を持っている)ということを頭に入れておきましょう。
その為、体重を減らそうとすれば、ホメオスタシスの働きによって、停滞期になって体重が減らなくなるのです。
そうならないようにするためには、現状を把握した上で、
- 睡眠時間を増やす
- 運動時間を減らす(あるいは一時的にやめる)
- 運動を変えて刺激を変える
- 栄養不足を解消する
確実に停滞期を乗り越えられるわけではありませんが、うまくいく確率は結構高いと思います。
この記事が参考になれば幸いです。