あなたは、食事誘発性熱産生という言葉は聞いたことがありますか?
実は、この食事誘発性熱産生の原理をうまく
利用することでダイエット(減量)をしている人は、
効率よく体重を落としやすくする事が出来ます。
そこで今回は、食事誘発性熱産生についての説明と、この特性をどうやって
ダイエット(減量)に利用していくと良いのか?というところを言及していきます。
食事誘発性熱産生とは?
食事誘発性熱産生というのは、簡単に説明すると、
食べ物を食べる事によって熱(カロリー)が発生するというもの。
要するに、食べた物を消化をする為に内蔵などが
活動することで、カロリーが消費される、という原理です。
そして、その消費される熱(カロリー)というのは、
それぞれの栄養素によって比率が違っていて、
- タンパク質 30%
- 糖質(炭水化物) 6%
- 脂質 4%
このようになっています。
例えば、これらの三大栄養素を100kcalずつ摂取した場合は・・・
■タンパク質を含む食事を摂ることで、100kcalの30%が
食べることによってエネルギーとして消費されるので、
100×0.3=30 100-30=70kcalとなり、
実際は70キロカロリーを摂取したことになります。
■糖質(炭水化物)を含む食事を摂ることで、100kcalの
6%が食べることによってエネルギーとして消費されるので、
100×0.06=6 100-6=94kcalとなり、
実際は94キロカロリーを摂取したことになります。
■脂質を含む食事を摂ることで、100kcalの4%が
食べることによってエネルギーとして消費されるので、
100×0.04=4 100-4=96kcalとなり、
実際は96キロカロリーを摂取したことになります。
ここから分かることは、同じカロリーを摂取したとしても、
食事誘発性熱産生の特性からタンパク質を摂ったほうが、
実際の摂取カロリーが抑えられる、という事です。
「じゃあ、タンパク質を含む食事ばかり
摂っていれば、ダイエットしやすくなるじゃん」
と思うかもしれませんが、タンパク質は消化に負担がかかりやすく、
内臓疲労が起こりやすい栄養素なので、結果的に代謝が下がる原因にも
なりますし、エネルギーの源になる炭水化物不足にもなりやすくなります。
それに・・・
実際は、タンパク質の栄養素だけを単体で摂るのは難しいはずです。
何故なら、プロテインだって多少の糖質は入っていますし、
肉や魚、豆類だって多少の脂質は入っていますから・・・。
そもそも食事だけで純粋にタンパク質だけを
単体で摂る事はあまり無いのではないでしょうか。
実際は、三大栄養素とビタミン・ミネラルを含んだ食事
(ご飯とおかずとサラダなど)を摂る事になると思うのですが、
そうなった場合は、だいたい10%の食事誘発性熱産生が
起こると言われています。(確実な数字ではありません)
つまり、先程の例で説明すると、100kcalの食事を摂ることで、
10%(10kcal)は消費されて、実質90kcalが消費されるというわけです。
食事誘発性熱産生の特性を利用してダイエットする方法

食事誘発性熱産生の特性を利用して効率よくダイエットするには、
『食事回数を増やす事』です。
食事回数を増やせば増やすほど、食事誘発性熱産生の
特性によって、食事をする回数分だけ消費カロリーも増えますし、
食事回数を増やせば、1回の食事量も減って内臓の負担も軽くなります。
なので、結果的に消費カロリーが増えやすくなり、
内蔵疲労による代謝低下が起こりにくくなり、結果的に
体重を落としやすい環境になりやすい、というからくりです。
ちなみに私が運営している講座でも、クライアントさんには、
食事誘発性熱産生の特性を利用して、内臓の負担を軽くする為に
食事回数は増やしてもらうようにアドバイスをしています。
まとめ
食事誘発性熱産生とは、食べ物を食べることによって、
熱(カロリー)が発生するというものです。
つまり、食事をしてもカロリーが消費されるということ。
そして、その消費されるカロリーの割合は摂取したカロリーの
10%程度なのですが、食事回数を増やすことによって
1日全体の消費カロリーを減らせることに繋がります。
要するに同じ食事量、同じ摂取カロリーを摂ったとしても、
食事回数が多い方が消費カロリーが多くなりやすい、という事です。
また、食事回数を増やしたほうが1回の食事量が少なくなるため、
内臓の負担が軽くなり、内臓疲労しにくくなり、結果的に
代謝が下がりにくくなり、体重が落ちやすくなります。
このように食事誘発性熱産生の特性を利用して、食事回数を増やすだけで、
普通に3食の食事を摂っている人よりも体重を落としやすくなるのです。
ただし・・・
内蔵疲労をしていてお腹が減っていない状態。
そんな状況で食事回数を増やして普段通り食べても、体重を落とす事には
繋がりにくので、そういう場合は1食抜いたり、消化の良い食べ物を
軽く食べたりして、内蔵疲労を回復させる事に専念したほうが良いでしょう。
この記事が参考になれば幸いです。